H.O.W Stories

【新島】島の仲間と作るウエディング

東京の海の玄関口『竹芝桟橋』から、フェリーに揺られること、2時間半。向かったのは、白い浜と美しい海に囲まれた伊豆諸島のひとつ、新島。ここで、H.O.Wメンバーでもある富田と、浅野眞吾さんのウエディングが行われました。

17495867553_aa7fe42683_o新島生まれ・新島育ちという生粋の島っこの新婦。以前から商工会の活動の一環として島内で行われているアウトドアウエディングの企画に携わっていました。(過去のH.O.W.レポート「奇跡の快晴でビーチウエディング」や「島の恵みのおもてなしウエディング」でその一例をご覧いただけます。)

その頃から、“いつか自分も大好きなこの場所で、ウエディングを挙げたい”という想いを膨らませていたそう。そして、眞吾さんとの結婚が決まった時、島の同級生などに声を掛けて出来上がったのは、島の魅力がたっぷりと詰まった手作りのウエディングでした。

ハレの日を、大好きな仲間たちと一緒に楽しむ

10401355_883234978410699_331451185430852942_nセレモニーの会場となったのは、羽伏浦(はぶしうら)海岸。サーファーのメッカとしても有名で、波に魅せられて集まってくる人たちも多い場所なのだそう。

しかし、当日は雨予報が大当たり。悩んでいる新婦を、同級生たちが「俺たち、少しくらい濡れてもいいよ。だから、ビーチでセレモニーしようよ」と励まし、予定通りビーチで行うことに。すると、会場に到着した私たちの目に飛び込んできたのは……、

11209386_883221775078686_4532090487128132733_nなんと、美しい白い砂を花道に撒く同級生たちの姿!実は、雨予報を事前に確認し、前日に乾いた砂が濡れないようにとビニールに詰めておいたのだそう。

「やっぱり、羽伏浦の砂は真っ白じゃないとなーって思って!」と、笑顔で答える同級生のみなさん。

せっかく遠くから来る人に、この場所の良さを感じてほしい。そして、友人である新婦に綺麗な白砂の上を歩いてほしいという、仲間としての優しさが伝わってきます。

11231749_883221791745351_3256002256987615398_nそして、すっかり元の美しさに戻ったビーチには、地元や都内から、はるばるやって来たゲストたちが続々と集まって来ました。大切な人たちに見守られる中、セレモニーがスタート。島に流れついた流木で飾った花道を通って、ゆっくりと海の方へ。

11233778_883230945077769_3564216251740800966_nふたりのために司会を務めてくれたのは、新婦が小学生の修学旅行でバスガイドをしていたという櫻井さん、通称『なばち』さん。新婦から声をかけられた時は「まさか、自分がなっちゃんの式の司会を頼まれるなんて!」と、すごく驚いたそう。

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11351232_883222485078615_936850303736238466_n そして、この日はいつもと少し変わった人前式。ふたりが今までお世話になった3名のゲストの方が代表として前に出て、ふたりらしい誓いを問いかけしてもらいます。

「毎日、妻に『愛してる』と言うことを誓いますか?」
「いつも楽しくおしゃべりをして、一緒にたのしく時間を過ごすことを誓いますか?」
「新郎がビールを飲み過ぎても、やさしく介抱することを誓いますか?」
などなど、中には少し微笑んでしまうような問いかけも。

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10411194_898304996903697_568873559190282152_nそして、かわいい島の姪っ子たちによって運ばれたのは、新島ガラスに入ったふたりの指輪。こういうところも、新島らしい。

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続いて、パーティーは「21クリエイトセンター」で。モダンなデザインが特徴のこちらの建物は、普段、島の多目的スペースとして使われているそう。到着したゲストを、さっそく「VIVA COFFEE」の爽やかなコーヒーの香りが迎えます。

17928999898_2feb688155_oさらに奥へと進むと、巨大なリースと流木の装飾が。これは、「密林東京」と流木アーティストの「ΔΙΟ」さんが、前日に島のみんなと協力して、山や海へと歩いて集めた素材で作り上げたもの。島の人たちも、「リースと流木の組み合わせ方は斬新!」と、興味深々。

11351134_883221108412086_7183936990452062615_nさらに、外には同級生たちが力を合わせて設営してくれたアウトドアキッチン。(写真は前日の準備の様子)その手作りキッチンでお料理を振舞ってくれたのは、新島の料理上手な「おごさママ」たちと、新婦が勤める東京の「キッチン わたりがらす」のみなさん。

18090240826_dbdbf73d29_o地元で“給食のおばさん”も務めたという「おごさママ」は、島のみんなから愛されている存在。この日は、新島の郷土料理である、魚のすり身を油で揚げた「たたき揚げ」や新島につたわる希少なサツマイモ「あめりか芋」をつかった「揚げくず団子」など、揚げたてアツアツが振舞われました。

10423794_884011891666341_5779995886304265225_n揚げたての揚げくず団子は、もっちもちで絶品。島っ子が大好きな味を、島に初めて来た仲間たちも大好きになりました。砂で覆われ稲作のできない新島。イモは貴重な食料源で、サツマイモから澱粉(でんぷん)をとり、醤油、酢、焼酎を造っていたという記録も残っています。他にも、明日葉ごはんやお赤飯、新島天草の寒天のデザートなど、新島ならではの食材を満喫。

11377171_884015768332620_8691796634643904868_n一方の東京チーム、「キッチン わたりがらす」からは、国産無農薬の野菜をたっぷりと使った料理が登場。新婦のお父さんの畑で採れたきぬさやを使ったパルジャミーノのマリネやサラダなどが振舞われました。

10256565_884013034999560_2733869269890715031_n新島出身の出張バーテンダーの「キムカクBAR」では、地元の高校生の男の子たちが「地域活動をしたい」「結婚式の仕事に興味がある」と、お手伝いとして参加。その内のひとりは、お隣の式根島から! 通学がフェリーというのも、島では良くあることだとか。

10442923_884012898332907_1738850335026725538_nそして、オブジェの前のステージでは、地元のこどもたちによるケイキフラが披露。南国のゆったりとしたメドレーが、ここは日本だということを忘れさせてくれます。

土地の温かさを感じる

そして、パーティーも終盤にさしかかった頃、新島で活躍する「ナムレバンド」が登場。

11235326_884012611666269_7985068092913866744_n新婦のお兄さんもメンバーのひとりで、妹から「何か歌ってほしいな」とお願いされ、快く引き受けたそう。妹に贈ったのは、新島でのたのしい暮らしを綴った歌。リズムカルな演奏に乗せて、陽気な歌声が会場に響き渡りました。

今回のウエディングを終えて、新婦は「大好きな新島で、アウトドアウウエディングをするのがずっと夢だった。雨予報が出て、”ビーチでのウエディングを開催できるかな”と悩んでいた時、同級生たちが背中を押してくれたおかげで、すごく心強かった。大好きな新島をもっと大好きになって、大好きな仲間がもっと大好きになりました!」と話していました。

そして、眞吾さんも「こんな素敵な家族や仲間に囲まれて、本当によい場所に育ったんだなあとつくづく思う」と、新婦の横でやさしく微笑んでいました。

人口が少ないこの島では、進学は高校まで。その後は、大学進学や就職のために、島を離れる人がたくさんいるそう。そんな中、やっぱり自分の生まれ育った大好きな場所で、ウエディングを挙げたいという新婦の気持ちは、大切な仲間との繋がりを深め、島の魅力を再発見できるきっかけにもなったのではないでしょうか。

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開催時期:2015年5月16日(土)
開催時間:15:00〜20:00
開催場所:羽伏浦海岸(セレモニー) 21クリエイトセンター(パーティー)
参加人数:計120人
準備期間:5ヶ月

招待状がわりのウェブサイトはこちら

●このウエディングを作った人たち●
企画・運営:新島ウエディング実行委員、H.O.W
フード:キッチン わたりがらす、おごさママ、新島のみなさん、MOMOE
ドリンク:VIVA COFFEE、キムカクBAR
バンド:ナムレバンド
フラワーデコレーション密林東京
流木アート:ΔΙΟ
写真:引田早香
取材・文:原山幸恵(H.O.W)

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